日々、企業・店舗様のマーケティングの支援をさせていただく中で、王道のフレームワークを用いて、お客様にご説明、ご提案をさせていただく機会があります。マーケティングにおけるフレームワークは星の数ほどあり、適切に選択することで、事業や企画、広告などに大きな効果を齎します。
AIDMA、AISAS、AISCEAS、AIDCAS等々。ここ最近のフレームワークの特徴としては顧客の満足度までを考察するスタイルが追加されてきました。
AISASの法則については、以前のblogでもご紹介をしました。
しかしこの法則は2005年に電通によって提唱された、デジタルマーケティングにおける購買行動の流れを示したもの。テクノロジー、マーケティングは時代と共に進化しています。
全ての購買行動がこのフレームワークに収まるのか。。一時考えた時期がありました。

そんな折、出会った新たなフレームワークが「パルス型消費行動」です。
これは2019年にGoogleが提唱したフレームワークです。
株式会社インテージの調査によると、2012年から、電話やカタログでの宅配販売の金額は下がり、ECの利用率は増加しています。
しかし、店舗購入の消費金額には変化がなく、購入チャネルに対する意見は「お店で買物もするけど、直接手にとって見る必要のないものはECで」だと考えられます。
Googleの調査では、消費行動について以下の3つのトレンドがあることが分かりました。
①買う瞬間まで知らなかったブランドを買うことに躊躇がしない
②店舗やECに行く段階で、どのブランドの商品を買うか決めていない
③暇つぶしにスマホを触って偶然知った商品をその場で買うことに躊躇がない
ECの発展によって購入の時間、場所の制限がなくなり、「欲しい」と思った瞬間に購入に移る傾向が見えます。
この、“気まぐれ”な消費行動スタイルを、Googleは「パルス型消費行動」と名付けています。
これまでの認知→関心→欲求→記憶→購入という順を追っていた「カスタマージャーニー」型の行動とは大きく異なり、購入の意思決定は潜在的であり急速に行われるというわけです。
となれば、マーケティング手法もこれまで通りには行かないということになってきます。
時代が変われば、マーケティングも変わる。ITマーケティングは特にこの流れが速く急速に変化します。
これは私が最前線で企業・店舗の支援を行ってきて感じた観点です。
未だ猛威をふるう新型コロナ。これによりマーケティングの方法も大きく変わりました。
人の感じ方が変わる、考え方が変わる。
となれば旧来のスタイルだけでは、訴求することができないのかもしれません。
このような時代だからこそ、ITマーケッターは常に新しい取り組み、常に新しい手法を模索する必要があるのだと思います。
執行役員 信田 晋佑